日本語学校 学校法人 岡学園 大阪文化国際学校

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上級読解の技術と実践

今日は、上級の学習者に読解をどう教えればいいか、考えていただきました。
一口に日本語の上級学習者と言っても、ニーズは様々でしょう。進学のための公式試験で高得点を取りたいとか、文献を読みこなす高度な読解技術をとか。悩みもそれぞれで漢字圏以外からの学生は漢字が読解の障害になっているとか・・・。

 そこで、今日は日本語学校の多国籍クラスで上級者15名に教えるという設定で進めてみました。文中の漢字の読みや語彙・文法を読解に組み込む場合の順番やタイミング、構造的な流れとテーマの関係、トピックの基礎知識の重要性などについて説明を入れた後で、あらかじめ考えてきた進め方を改善していただきました。

 次回は、実際に学生たちの前での演習です。きっといい読解授業をしていただけると思います。

実践講座 作文添削と作文指導について

 今日は、400字の意見文の作文を添削していただき、要点チェック、指導の仕方でした。

 学習時間と国が違う二人の作文をまずチェックしていただきました。皆さんが消して書き直されたところは、概ね一致していました。しかし、文に合わない表現などをどこまで削って訂正するかに悩まれたようでした。
 自動詞・他動詞の使い間違い、助詞の間違い、書きはじめと文末の不一致などの間違いは、遠慮せずしっかり訂正したいものです。また、学習時間が多く、論理がしっかりしているのに、文末が弱い場合、表現が適切でない場合も遠慮せず、ばっさり切ってより良い文を提示すべきだと思います。
 今日の教材に使った学生の作文はどれも論理構成が比較的しっかりしているものだったので、主に文法的間違いの訂正に終始しましたが、学生の作文の中には論が立っていないものがあります。そこで、添削からいったん離れ、構成を先に指導して、その形に書かせる方法をお話ししました。初級作文の書かせ方、日本語能力試験の作文、入試の小論文、研究計画などにも触れました。

上級開講!

今日から「上級講座」が始まりました。 第1回は「日本留学試験」の読解、聴解の解説でした。

留学試験(特に読解)は時間がかなり限られた中で解いていかなければならない試験です。 そのため、どれだけ素早く、どこに着目し、的確に答えに結び付けられるか、の技術について、2時間の実習とフィードバックの中で 伝えていきました。 また、その問題を上手に解説していくだけでなく、どのように他の問題に活かすか、そこからの+αについて何をどう教えるか、 についても実際に解説をしてもらってからフィードバックしていきました。

テストの解説というのは集中力が途切れる授業にがちですが、できるかぎり集中させられ次につながる授業ができる教師に近づけたら嬉しいです。

N2文法と語彙の導入

N2の文法と語彙をどうにゅうしてもらいました。

 N2の文法、機能語とされているものは似たものが多く、どう違うのか、話者自身のことか他のことか、後件の制約について、などとともに、どんなニュアンスなのかということは大切です。例えば批判的に言っているものがあったり、何かを強調しているなど、既出とはどこが違うかがポイントになります。また、会話に使うのか、論文に使うのか、小説に出てくる表現なのか(これはN1に多い)など、学生にぜひ知ってもらいたい要素が導入時に示されるべきでしょう。手引書だけでは要素は足りませんから、自分で例文をできるだけたくさん作ることをお勧めしています。

語彙は、レベルに依らず、コロケーションは重要です。似ている、または同じ意味の語でも、文の中に上手に生かして使いたいものです。学生が覚えよう、使おうと思うように導くにはどうすればいいか、考えてもらいました。

中級実習3回目

今日の課題は「日本語能力試験」N2の漢字・語彙・文法問題の解説。 日本語能力試験は留学生のほんとどが受ける(だろうと思う)とても大切な試験で、中級以降大きなウエイトを占めています。 でもなぜか養成講座ではあまり触れられていないようで、入ってこられたばかりの先生に聞いても、「名前は聞いたことありますが…」 くらいのことが多いです。

単に試験の解き方、解説の仕方、ですが、しっかり教えるポイントを押さえ、次に問題を解く時に活かせるように 教える必要があるので、実はなかなか考えることが多いんです。 その部分+どうやったら分かりやすく、やる気が続くように教えていくか、を演習で見ていきました。 改善個所は他の問題でも活かせることばかりなので、色々な問題にあたって、更に磨いていってもらいたいです。

漢字の授業

本日後半、午後は漢字の授業でした。
漢字は自学自習に負うところが大きい科目です。しかし、公式試験の難しさと、昨今の非漢字圏学習者の割合を考えると、授業で漢字を効果的に教えることで、ずいぶん読解などの苦痛が軽減されてくるはずだと私は思います。
本校の教師も日々、効果的な漢字教材開発に余念がありません。

漢字の成り立ち、書き順、運用、など様々な角度からチェックを入れ、板書の構成まで何度もやり直していただきました。今日の受講者は飛躍的に板書がうまくなっていました。お聞きすると、かなり練習を積んだということでした。

外国人の日本語学習者の漢字に対する苦手意識と苦痛を減らせる効果的な授業を実現したいと思います。

中級読解

今日は、中級の読解でした。課題は速読と精読。
速読で確認すること、質問はどんなものか、どんな条件下でするのか、時間はなど。精読は、何を確認するか、どんな質問をするのか。また、教師の範読や学生の音読は、どのタイミングが効果的かを考えていただきました。

読解が一番苦手、とおっしゃる先生は多いです。何が苦手意識を持たせているのでしょう。文の一番頭から、じっくり読み解いていかれると、「精読をした」という満足感があるのは教師だけ。学習者は「そこじゃなくて」と延々待ち続ける悲惨な授業になってしまいます。

今日は、中級の普段の読解にも公式試験にもよく使われる「論説文」を読解しましたが、文の構造をしっかり知ることだけでも、かなり授業改善の手がかりになった先生がいらっしゃいました。

「教科書を教える」ことに汲々とせず、「教科書で教えること」を考えてください。ヒントがいっぱいあるはずです。

ぜひ、学習者が生き生きと考え発言する活発な読解授業を展開していただきたいと思います。

初級総まとめ

初級、最終回。
今日は『みんなの日本語』の導入から練習までを通して演習。 前回講師の前で行い改善したものを、今回は外国人留学生の前でしてもらいました。

今までの講座で良くなった面が大きな部分から細かい部分まで色々見られました。 が、学生を前にしての授業で緊張していることもあってか、話し方など幾分前に戻ってしまっていたり、 また、誰が何を言ってくるか分からないので対応が難しかったり、と新たな課題も色々と…。
やはり実際の留学生を前にした演習を行うと、全然違うな、と改めて感じました。

留学生からの演習アンケートをもとに彼らも交えてフィードバックを行い、その後、要改善部分を再度演習。 直接留学生本人たちからの言葉で改めて気づかされたことは、今までで一番のフィードバックになったのではないでしょうか。

学生を惹きつけるには?

講座4回目
漢字や聴解などのような教え方ではなく、話し方や動き方など、パフォーマンス面を中心に見ていく1日でした。 授業で教える時に大切なのは何をどのように教えるか、ももちろんですが、どう動き、声と身体で伝えるか、がそれ以上に 大切になると思っています。教壇に立ち教師が教える、のではなく自分の全てを使って伝える、それで 意味や使う場面、状況が伝わり、また学生の気持ちを惹きつけることにもつながるのではないかと思います。 ですので、そこだけを取り上げて見てきました。

「発話」「動き」などの項目をチェックシートを使ってチェックしていきましたが、1回目はほとんどの項目が「×」。 簡単にできそうで、実は難しい、というのがこの部分。それからフィードバックで改善点を指摘してすぐに同じところを 再度やってもらいましたが、フィードバックした部分が前とは段違いに良くなりました。 教え方も活き活きして見えました。講座の全てに関わってくることなので、これから気を付けながら、自分のものにしていってもらいたいです。

文型を定着させるために…

初級3日目。今回から新たに1名参加です。 今日は練習法として、『みんなの日本語』の導入後の練習に焦点をあてて演習してもらいました。

どのような練習をどんな順番で進めるか、また『みんなの日本語』の練習の部分をどう使うか、 など頭の中ではけっこう簡単にできそうに思えることでも、実際にしてみると練習方法そのものだけでなく、指示の出し方や 学生の当て方などかなり細かいことまで気を付けないといけないことを色々お伝えできたのではないかと思います。

内容もそうですが、話し方や動きなどにも直してもらいたい個所が多く、その面は次回の「惹きつけ方」の講座で 重点的に見ていきたいと思っています。

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